今回はうつ病改善の心理プログラム作成についてのご紹介です。プログラムの内容は、【①うつ病についての知識を深める】パートと、【②気分の落ち込みとうまく付き合い積極的にうつ病の改善に向かっていくためのコツを実践する】パートに分けられます。
現在は②の内容についてスタッフの間で検討を重ねています。その中でもとくに、気分の落ち込みやすさにつながる考え方の傾向や枠組みに関する内容を吟味しています。
心理療法の中で、考えの基盤となる枠組みのことをスキーマと呼ぶことがあります。スキーマは生活の中で実際に体験したことや見聞きしたことを通して形作られ強くなるといわれています。
落ち込みに繋がりやすいスキーマの例としては、『自分はダメな人間だ、無能な人間だ』『私は誰からも愛されない、皆から嫌われている』『世の中は弱肉強食で、勝つか負けるかだ』『皆から好かれないといけない』『絶対に失敗してはいけない』などがあります。プログラムの中では自分のスキーマを知るためのワークをご用意しています。
スキーマをもっていること自体が悪いわけではありません。『絶対に失敗してはいけない』というスキーマをもっていることで、目標を立てて努力する習慣が身に付きやすいといったポジティブな側面が強められることもあります。
問題になるのは、いつでもどこでも限られたスキーマだけで、無意識のうちに自分を縛りつけてしまうことです。心身とも疲れが大きくなっている状態でもなお『絶対に失敗してはいけない』というスキーマだけで生活や仕事を続けると、どうなってしまうでしょうか。
プログラムでは、こうしたスキーマとの自分なりの上手な付き合い方を探ります。
スキーマとの関わり方を身につけ、落ち込みやすさを一緒に改善していきましょう。
このプログラムは、次の就職を決める前に抑うつ気分を改善したいという方にオススメです。プログラムは4月から開始予定です。興味のある方はぜひご参加ください。
サービス向上のため引き続きスタッフ一丸となって尽力して参りますので、当センターの利用を今後とも宜しくお願い致します。