コラム

COLUMN

注意欠如・多動症とは 

発達障害という言葉を聞いたことはありますか?近年は耳にする機会も増えてきたかもしれません。

今回はその中の1つである注意欠如・多動症(ADHD)について説明します。

注意欠如・多動症 (ADHD) って?


注意欠如・多動症 (Attention Deficit Hyperactivity Disorder:ADHD) は

発達障害の1つで、不注意、多動性、衝動性などの特徴があります。

不注意:うっかりミスが多い、気が散りやすい、忘れっぽい など。

多動性:じっとしていることができない、しゃべりすぎる など。

衝動性:待つことが苦手、よく考えずに行動してしまう など 。

注意欠如・多動症には、不注意が目立つタイプ、多動性や衝動性が目立つタイプ、

両方が混在するタイプがあります。


注意欠如・多動症の方のお困り場面


学生時代は親や学校の先生からのサポートにより特性が目立たず、

大人になってから注意欠如・多動症と診断されることも珍しくありません。

例えば就職活動やお仕事場面では、不注意による文章の間違いが目立ったり、

口頭での指示を忘れたり、大切な書類をなくしてしまったりするかもしれません。

多動性は大人になると落ちついてくることが多いですが、会議などで落ちついて

着席できなかったり、しゃべりすぎて言いたいことがうまく伝わらなかったり、

相手をうんざりさせてしまうかもしれません。

また、衝動性が高いことにより、不適切な発言をしてしまったり、

あとから後悔するような決断をしてしまうことがあるかもしれません。

そして、長期的なメリット (資格取得や昇進、貯金など) だけではモチベーションを

維持できず、途中で挫折してしまうこともあります。

これらの特性が周囲のネガティブな反応を招き、自信をなくしてしまったり、

人と関わることが怖くなったり、時にはうつ病を発症してしまうこともあります。

注意欠如・多動症の原因


注意欠如・多動症の原因は、計画を立てて実行する、気持ちのコントロール、

段取りなどに関係する脳の機能の偏りです。

生まれつきのもので、完全に治るわけではありません。

しかし、注意欠如・多動症の方には、行動力がある、すばやい判断ができる、

発想が豊かといった強みもあります。

苦手な部分をうまくカバーすれば、社会に適応することも不可能ではありません。 


注意欠如・多動症の方の支援


注意欠如・多動症の方の支援には、薬物療法、認知行動療法などがあります。

薬物療法では、脳の神経伝達物質に働きかけるお薬を使って、症状を抑えます。

服薬している方から、「集中力に改善が見られた」「考えがまとまりやすくなった」

という声も耳にします。

一方で、副作用もありますので、薬物療法を検討されている方は医師にご相談ください。

認知行動療法では、特性により困りやすい場面を特定し、対策を考えます。

例えば、「うっかりミスが多く、いつも怒られてばかり」という方には、

ミスを防ぐ方法や、ミスをしてしまったときのリカバリーの方法を検討します。

「計画を立てて実行することが苦手」「先延ばし癖がある」という方には、

作業を細分化したり、優先順位をつけたり、達成した後のご褒美を用意したりします。

スマートフォンの電源を切るなど、気が散りにくい環境を整えることもあります。


また、「時間の見積もりが苦手で、朝の準備でバタバタしてしまう」という方には、

起床してから玄関を出るまでの間に、何にどのくらい時間がかかっているのか測定し、

余裕を持って行動するための方法を考えます。

その他、衝動買いの対処や整理整頓の仕方を学んだり、失敗体験の積み重ねによって

気分が落ち込んだときの対処などを行います。

支援にご興味を持たれた方へ

当センターでは、『ライフスキルトレーニング』というプログラムを実施しています。

主に注意欠如・多動症の方を対象に、日常生活での工夫をご紹介しておりますので、

ご興味のある方はコラムをご参照ください。

うまくいくための『ライフスキルトレーニング』 – あいち就労支援センター (cbt-career.nagoya)



また、当センターでは、週1回のカウンセリングを受けていただくことが可能です。

「認知行動療法を受けて、注意欠如・多動症とうまく付き合っていきたい!」

という方は、ぜひ初回の無料カウンセリングにお越しください。

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