コラム

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注意欠如多動症(ADHD)のための時間管理術

注意欠如多動症(ADHD)のための時間管理術

注意欠如多動症(ADHD)を持つ方々は、時間管理や課題の優先順位付けに困りごとを抱えることが多いです。これは、日常生活や職場でのパフォーマンスに影響を与えることがあります。しかし、適切な時間管理技術を取り入れることで、効率的に時間を管理し、日々の生活をスムーズに進めることができるようになります。この記事では、ADHDの特性に合わせた時間管理術について紹介します。

ADHDの時間管理における課題とは?

ADHDを持つ方々は、計画を立てる、課題を終わらせる、時間内に仕事を終えるといったことに困難を感じることが多くあります。注意散漫や過集中も、時間管理の障害となる場合があります。これにより、締め切りに遅れたり、重要な課題を見逃したりすることが起こりやすくなります。

ADHDの人は、時間の流れを把握することが難しく、気づいたら多くの時間が過ぎてしまった、あるいは時間が足りないということがよくあります。この「時間感覚のつかみにくさ」が、効果的な時間管理を妨げる一因です。

ADHDの方に役立つ時間管理法

1. タイマーの利用

時間の感覚がつかみづらい方の場合、視覚的に時間の流れを把握することが効果的です。タイマーを使用することで、時間の進行をリアルタイムで確認でき、特に過集中を防ぐのに役立ちます。これにより、時間の感覚を身につけやすくなります。

やり方:25分間の作業時間を設定し、その後5分間の休憩を取る「ポモドーロ・テクニック」を活用します。タイマーが視覚的にカウントダウンしていると、時間をより意識しやすくなります。

2. 課題を細かく化ける

大きな課題では、やり終えるまでに時間がかかり、途中で集中力が途切れてしまうことが多いです。そのため、課題を小さなステップに分けて取り組むことが効果的です。1つのステップを完了するたびに達成感が得られ、モチベーションを保つことができます。

やり方:タスクを「何をいつするか」のように具体的に分解し、それぞれのステップごとに短い時間を設定します。例えば、レポートの作成を「調べもの」「目次や段落作成」「執筆」のように分け、それぞれに10分〜30分の時間を割り振ることで、集中力を保てます。

3. 優先順位の付け方を学ぶ

ADHDを持つ人は、目の前のことに気を取られがちで、重要な課題の優先順位がわからなくなることがあります。課題の優先順位をわかりやすくするために、緊急度と重要度に基づいた課題の管理方法を使いましょう。

やり方:「緊急かつ重要」「重要だが緊急でない」「緊急だが重要でない」「どちらでもない」の4つのカテゴリーに課題を分類します。これにより、どの課題に最初に取り組むべきかが明確になります。

4. リマインダーやアラームの活用

時間感覚の苦手さや不注意傾向があると、時間や課題を忘れやすくなります。リマインダーやアラームを利用して、時間管理をサポートすることが効果的です。特に、スマホやアプリを使ったリマインダー機能は、日常的なタスクや締め切りの管理に便利です。

やり方:毎日同じ時間にアラームやリマインダーを設定し、課題の開始や終了を知らせてもらいましょう。例えば、「昼食後に15分間リラックスする」といった日課を設定し、それに従うことで規則正しい生活リズムを保てます。

まとめ

ADHDを持つ方々にとって、時間管理は難しい場合が多いですが、適切な時間管理法を活用することで、日々の生活をより効率的に過ごすことができるようになります。

あいち就労支援センターのサポート

あいち就労支援センターでは、公認心理師が、ADHDを持つ方々の時間管理ができるようになるためのカウンセリングやプログラムを行っています。具体的な内容は以下の通りです。

  • 時間管理技術の習得: ひとりひとりの特徴に合わせた時間管理法を一緒に考え、生活や仕事の効率化のお手伝いをします。
  • リマインダーやアプリの活用: リマインダーやタイムマネジメントアプリの活用方法について取り組みます。
  • 定期的なフォローアップ: 時間管理術を定期的に確認し、改善策を提案するサポートを行います。

これらのサポートを活用することで、時間を効果的に管理し、より充実した生活を送ることができるよう支援しています。

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