皆さんはこのような悩みを、抱えたことはありませんか?
最近、適応障害(適応反応症)という言葉をよく耳にします。仕事でストレスを抱え、適応障害と診断される方は少なくありません。
ここでは、適応障害について詳しく説明し、会社に行くのが怖くなってしまう場合の対策もご紹介します。
適応障害(適応反応症)について
適応障害とは、明確なストレスが原因で、身体・気分などにさまざまな症状がではじめ、その結果、社会生活をおくることに支障が出ている状態のことをいいます。
ストレスになる要因は多様ですが、例えば、以下のものが含まれます。
- 就職
- 部署移動
- 上司から怒られる
- 金銭トラブル
- 結婚
- 退職
- 家族の世話をする
など・・・
適応障害は決して珍しくありません。研究によると、精神科に受診される20人のうち1~4人は適応障害の診断を受けるとされています。
適応障害になったときのからだ・こころの変化
適応障害で悩まれる方には以下のような症状がよくみられます。
からだの変化
- 食欲不振
- 倦怠感や疲労感
- 頭痛
- 腹痛
- 不眠
こころの変化
- 不安
- 抑うつ
- 焦燥感
- イライラ
- 意欲低下
適応障害は原因となるストレス要因がはっきりとしており、ストレス要因から離れると回復されることが特徴です(例:出勤日はしんどくて落ち込みがひどくても、休日は落ち着いて楽になる)。
しかし、ストレス要因から離れられない状態が続くと「趣味が楽しめない、会社に行きたくても頭痛がひどくて行けない、朝起きられない、仕事に集中できない、お酒を飲み過ぎてしまう」など行動面での変化が現れ、日常生活に影響を及ぼす可能性があります。
「会社に行くのが怖い・・・」と思ったときの対策
対策1.ストレス要因になる環境の調整
適応障害は原因となるストレス要因から離れることで症状が改善されることがあります。そのため、ストレス要因から距離を取り、受けるストレスを減らす工夫をすると良いでしょう。
- 業務量が過剰な場合や残業が多い場合は、業務量を調整してもらう
- 通勤ラッシュが負担な場合は、出勤時間と退勤時間を人の少ない時間帯に調整する
- 子育てが負担な場合は、家族で役割分担をする
対策2.セルフケア
環境の調整が難しい場合や、ストレスが強い場合は、ストレスへの対処法を身につけることが役立ちます。特に、たまってきたストレスを発散できるようにすると良いでしょう。他にも、睡眠時間をしっかり確保するなど、健康な生活リズムを身につけることも重要です。
- 軽い運動をする
- ゆったりリラックスする時間を設ける
- 好きなアロマの香りを嗅ぐ
- 好きな料理を食べる
- 近所に出かける
対策3.周りにサポートを求める
職場の上司や同僚、家族や友人などに積極的に相談しながら対策を見つけることも良いでしょう。特に、周りの人と話し合うことでストレスが解消される方も少なくありません。
しかし、ストレスにより心身の症状が出現し、会社に行くのが怖いなど日常生活に支障が出ているときは、医療機関や相談機関にて専門家のサポートを受けることをお勧めします。
また、日常生活に影響が生じ、退職を考えるほどしんどい状況が続く場合は、職場に相談して休職を申し出ることも一つの方法でしょう。
あいち就労支援センターのサポート
本日は、一人でも取り組める対策をご紹介しました。しかし、ストレスとうまく折り合いをつけ、再発を予防するためには、専門家のサポートを受けながら、ストレスに対する自分なりの対策を作っておくことが良いでしょう。
あいち就労支援センターでは、公認心理師によるカウンセリングや集団プログラムを通じて、適応障害を持つ方々がストレスに振り回されず、長く働き続けるための支援をおこなっています。
ご興味のある方は、無料の初回カウンセリングにてお待ちしております。ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
人が日常生活や仕事でストレスを抱えることはよくあることです。
一方、ストレスを抱えて心身の不調が出現したとしても、仕事量の調整、セルフケア、周りへの相談などで対処すれば、自然に改善することも少なくありません。
ただし、ストレスにより会社に行くのが怖いほどしんどくなった時は、一人で悩まずサポートを受けましょう。
参考文献
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」 https://kokoro.mhlw.go.jp/