コラム

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精神障害者手帳のメリット・デメリットと申請の手続きについて

精神障害者手帳のメリット・デメリットと申請の手続きについて

精神障害者手帳とは?

メンタル不調の方が就職する上でポイントになる、精神障害者手帳についてご存知でしょうか。
「なんとなく知っているけど詳しくは知らない」
「よく知らないし、取得するには抵抗がある」という方もいらっしゃるかと思います。

精神障害者手帳は、精神的な病気や障害がある人が生活や社会活動をよりスムーズに行えるようにするための証明書です。

一般的に「障害手帳」と略して呼ばれることもあります。正式名称は「精神障害者保健福祉手帳」で、統合失調症、双極症、発達症などが対象となります。

精神障害者手帳取得の対象となる疾患・障害は以下の通りです。
①統合失調症
②気分障害:うつ病や双極症
③非定型精神病:統合失調感情症
④てんかん
⑤薬物やアルコールによる中毒精神病
⑥高次脳機能障害や認知症
⑦発達症:ADHD,自閉スペクトラム症,限局性学習症(学習障害)など
⑧その他の精神疾患:ストレス関連障害など

等級とは?

手帳は、障害の状況によって1~3級まで等級が分かれています。等級によって、受けられるサービスや助成の内容が異なります。代表的なものには、税金の軽減や医療費の助成などがあります。

メリット・デメリット

精神障害者手帳について、取得することでどのようなメリットがあるかご存じでしょうか。

就職に関することで言えば、障害者雇用枠への応募ができるようになることが大きなメリットです。

また、他にもさまざまなメリットがあります。

しかし、就職するうえでは、デメリットについても知っておく必要があります。

メリットとデメリットを知ることで、自身が手帳を取得した方がよいかを的確に判断することに繋がります。

精神障害者手帳を持つことのメリット

まずは、精神障害者手帳を取得することのメリットをご紹介します。

①経済的な支援
精神障害者手帳を持つと、医療費の助成をうけられる場合があります。また、税金の控除・減免や公共交通機関や通信費(携帯電話料金など)の割引ができる場合があり、生活の負担を軽減できます。


②就職や職場でのサポート
精神障害者手帳を持つことで、「障害者雇用枠」での就職が可能になります。企業は手帳を持つ人を積極的に採用しています。障害者雇用枠で就職した人は適切な配慮やサポートをうけやすくなります。たとえば、作業環境の調整や勤務時間の配慮を受けることが期待できます。


③失業保険(雇用保険)のサポート
万が一失業した場合、ハローワークで精神障害者手帳を呈示すると、失業手当が通常よりも長い期間支給されます。次の就職までの間、経済的な安心感をもちながら、焦らずじっくりと就職活動を続けることができます。


④周囲の理解を得やすくなる
精神疾患は外見からは分かりにくいため、サポートが必要な場面でも理解されないことがあります。手帳があると、自分の状態を説明しやすくなり、支援を受けやすくなります。

精神障害者手帳を持つことのデメリット

つぎに、デメリットになりうる点も3つご紹介します。

①申請や更新の手間
手帳の申請には医療機関での診断書が必要で、数千円の費用がかかる場合があります。手帳は2年ごとの更新が必要で、この手続きも手間になることがあります。

②心理的な負担
手帳を持つことで「障害者」という認定を受け入れることに葛藤を感じる人もいます。また、周囲の理解が得られにくいと感じる場合もあります。

③利用に慎重さが必要
必要に応じて手帳の存在を誰に伝えるかを慎重に考える必要があります。必要に応じて、誰にどのように伝えるかを考えることが大切です。

手帳の取得を考える際には、メリットとデメリットの総合的なバランスをみる視点が重要です。

申請手続きの流れ

申請には3つのステップがあります。

ステップ1 医師の診断を受ける
手帳申請には医師の診断が必要です。まずは精神科や心療内科を受診し、自分の状態について確認します。なお、精神障害者手帳の申請は、通常初診日の6ヶ月目以降から可能となります。


ステップ2 市町村窓口で申請書類を入手
住んでいる地域の市町村で申請用紙をもらい、主治医に診断書を書いてもらいます。


ステップ3 書類を提出
必要書類(申請書、診断書、顔写真など)を市町村に提出します。

原則として、本人が行う必要があります。

ただし、保護者やご家族、医療機関職員など代理人が申請できる場合もあります。

また、申請から交付までは通常1か月半ほどかかり,場合によっては4か月程度かかることもあります。障害者雇用を視野に入れている方は、時間に余裕をもって申請すると安心です。

就職と精神障害者手帳

精神障害者手帳を取得していると、就職の際に障害者枠で応募することができ、企業から自身の障害特性に合った配慮を受けやすくなります。例えば、職場の環境を少し静かにしてもらったり、業務量を調整してもらったりと、自分に合った働き方がしやすくなります。
一方、一般枠でも就職は可能です。精神障害者手帳を持っているからといって必ずしも障害者枠で働く必要はなく、自分の目指す働き方に合わせて選択できます。

また、申請から交付までは通常1か月半ほどかかり,場合によっては4か月程度かかることもあります。障害者雇用を視野に入れている方は、時間に余裕をもって申請すると安心です。

まとめ

精神障害者手帳は、生活や仕事において様々なサポートを受けやすくするものですが、自分にとってのメリットとデメリットをしっかり考えることが大切です。
また、周囲と話し合いながら、手帳をうまく活用して、自分のペースで安心して働ける環境を築いていくことができるでしょう。

精神障害者手帳についての詳細はこちらから。

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