メールを送る前に何度も読み返してしまう。
資料を作ったあと、「本当に大丈夫だろうか」と思って何度も見直してしまう。
確認をしているうちに時間がかかりすぎてしまい、「さすがに確認しすぎかもしれない」と感じることもある。
それでも、途中でやめるのが不安で、結局また確認してしまう。
こうした経験は、決して珍しいものではありません。
大丈夫だとわかっているのに、確認しすぎてしまう背景には、「間違いを避けたい」という自然な気持ちがあります。仕事では正確さが求められるため、慎重に見直すこと自体は大切な姿勢ですよね。
ただし、不安が強くなったときに、「一度確認しただけでは足りないのではないか」という感覚が残りやすくなります。その結果、確認を終えたはずなのに安心できず、もう一度見直すという流れが続きやすくなります。
心理学では、不安が高いとき、人は「安心できるまで行動を続けようとする」傾向があると考えられています。確認をすると一時的に安心できるため、その行動がくり返されやすくなります。
しかし、確認を重ねるほど「まだ見落としがあるかもしれない」という考えも浮かびやすくなり、完全な安心にたどりつきにくくなることがあります。
また、「絶対に間違えてはいけない」と考えてしまうと、確認の終わりを決めにくくなります。
仕事の多くは完全な正解があるわけではなく、ある程度の時点で区切りをつける必要があります。しかし、不安が強いと、その区切りを自分で判断することが難しくなります。そのため、確認の回数が増え、作業の時間も長くなりやすくなるとも考えられます。
さて、こういったことで困ったときはどうしたらいいでしょうか?
こうした状態が続くときには、「確認を減らそう」と気合いで止めようとするよりも、「どこまで確認したら終わりにするか」を先に決めておく方が役立つことがあります。
たとえば、見直しの回数や時間の目安をあらかじめ決めておくと、作業の終わりが見えやすくなります。安心感を得るための確認と、仕事として必要な確認を分けて考えることも、ひとつの方法です。
そして、「確認しすぎる自分」を責めるよりも、「どんなときに確認が増えやすいのか」を振り返ってみることが役立ちます。
特定の作業や状況で不安が強くなる場合には、作業の手順を整理したり、確認の基準を決めたりすることで負担が軽くなることがあります。
それでも不安が強く続く場合には、身近な人や専門家に相談しながら、安心して仕事を進められる方法を一緒に考えていくことも選択肢のひとつです。
エクスポージャーと反応妨害という認知行動療法の1つの方法は、こういった確認が続く場合に有効な方法です。確認をしすぎてしまうことでお困りの方は、ぜひ認知行動療法の専門機関にも相談してみてくださいね。