こんなことはありませんか?
6月に入って雨の日が増えると、朝起きにくくなったり、頭が重くなったりする。湿度が高いだけで疲れやすくなり、普段より集中しづらくなる。気分の落ち込みや不安が強くなり、「いつも通りに過ごしているはずなのに、なぜか調子が悪い」と感じることがあります。
日本の多くの地域では、6月ごろから梅雨の影響で天気が不安定になりやすい時期です。雨の日が続くことで日光を浴びる時間が減り、気温や湿度、気圧も変化しやすくなります。こうした環境の変化は多くの人に影響し、一般向けには「気象病」として説明されることがあります。神経発達症の傾向がある人の中には、感覚過敏や生活リズムの乱れと重なり、負担が強く出ることがあります。
まず、湿度の高さは身体感覚に影響しやすい要因です。
衣服が肌にまとわりつく感じ、汗の不快感、空気の重さなどが続くと、触覚や体温などの体感に伴う不快感への反応が敏感な人にとっては、日常の中で処理しなければならない刺激が増えます。本人としては特別なことをしていなくても、身体は環境への対応にエネルギーを使っている状態になります。その結果、集中力が落ちたり、疲れやすくなったりすることがあります。
また、雨の日が続くと外出の機会が減り、活動量が少なくなることがあります。
活動量が下がると、睡眠のリズムや気分にも影響が出やすくなります。神経発達症の傾向がある人の中には、もともと生活リズムの調整を得意としない場合があり、朝の光を浴びる機会が少なくなることで、起床時間や眠気のコントロールが難しくなる人もいます。
さらに、天気が不安定な時期には予定の変更も増えます。雨で外出予定が変わる、交通機関が乱れる、通勤や通学に時間がかかるといったことが続くと、見通しの立ちにくさが増します。自閉スペクトラム症の傾向がある人にとっては、予定変更そのものが大きな負担になることがありますし、ADHDの傾向がある人にとっては、準備や時間管理の難しさが強く出ることがあります。
この時期にできる工夫としては、まず生活リズムを大きく崩さないことが大切です。
雨の日でも、朝にカーテンを開ける、決まった時間に起きる、短時間でも身体を動かすなど、体内時計を保つための行動を残しておくと、調子の乱れを小さくしやすくなります。
また、湿度や衣服の不快感が負担になる場合は、肌触りのよい服を選ぶ、汗を拭けるものを持つ、室内の除湿を意識するなど、感覚刺激を減らす工夫も役立つことがあります。
困ったときはどうしたらいいでしょうか。
まずは、「6月は環境の変化が多い時期だ」と捉えてみることが有用な場合があります。調子が落ちたことは自分の努力不足というよりも、湿度、光、活動量、予定変更などの影響を整理してみることが役立ちます。
それでも気分の落ち込みや睡眠の乱れが長く続く場合には、身近な人や専門家に相談しながら、生活リズムや環境調整の方法を一緒に考えていくことも一つの方法かもしれません。
